第46回IBMユーザーシンポジウム

に参加し、五木寛之さんの講演を聴いてきました。

参加者にIT関係者が多い中、まず情報の「情」の字について、りっしんべんは心である。心が伴っているのが本来の情報であり、ITでいう「情報」とのギャップを感じている、ということをまずお話されました。

そこから明治から現在に至る近代国家の形成には光と影があり、光が強ければ影も深く失われたものも多い、失われたのは「こころ」である、ということにつながっていきました。夏目漱石は明治の近代化を「涙を飲んで西欧のさるまねをせざるを得ない」という感慨を持っていたそうです。

また司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」について、このタイトルには、坂の上を目指して全力で坂を駆け上がった先で雲はつかめるか?いや、坂の頂上にあっても決して雲はつかめないのだ、それでも坂の上を目指して走っていくしかない、という意味が隠されているともいわれました。

最後は、世界は「躁」の時代から「鬱」の時代に入っているが、「鬱」自身には「鬱蒼とした森」とかいうようにエネルギーに満ちた状態で実はマイナスイメージはないそうです。内部にエネルギーのない人は鬱にはならないともいわれました。 この時代たまには鬱になるのも当然だし、なるべきだ。とも・・・

というわけで、「坂の上の雲」を読み始めました。長い小説です。今全6巻の2巻目。秋山好古が魅力的で今から面白くなりそう。

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